進化する自然科学科についてのポイントを現役女子学生が紹介します。

学生の紹介

学部・学科の紹介

01

自然科学科で学ぼうと考えたきっかけは?

体験を交えて、広く自然科学を学び
引き出しの多い先生になりたい。

中学時代に出会った理科の先生が、自然科学への愛があふれた先生で、身の回りの不思議や季節によって移り変わる植物などの話をいつも楽しそうに解説してくださいました。また、生徒の些細な疑問にも、丁寧に教えてくださる先生でした。その恩師のおかげで、私は理科の魅力を知り、私も次の世代に理科の楽しさを伝える先生になりたいと思い、実験や野外調査、機器やデータの分析などを通して、根拠をもって理科を伝える力を身につけることのできる自然科学科を選びました。理系の大学は女子が少ないと入学前は少し不安でしたが、この学科は他学科より女子の比率も高く、少人数で行われる授業では、男女の別なく助け合い、補いあって実験やディスカッションを進めていくので、すぐに多くの人と仲良くなることができました。

TIPS 理学系学科として定員増

2017年度から定員を25名から60名に増やします。本学唯一の理学系学科として、数学から物理・化学・生物・地学まで幅広く学ぶことができます。中学・高校の数学理科教員免許、学芸員資格を取得可能です。

02

自然科学科ってどんな学科?

数学も理科も学ぶことのできる
自然科学科ならではの広い学びが魅力です。

自然科学科は、実験科目や野外演習など身をもって体験して学ぶ機会が多いのが特長です。私自身は、将来中学の数学教師を志望していますが、数学だけでなく広く理系分野を学べることは、自身の興味の幅を広げ、学ぶことの楽しさに気づくことができました。先生になった暁には、子どもたちにも学びの楽しさを伝えていけたらと考えています。それぞれ興味の分野が違う学友が集っているので、教え合いながら学生同士で高めあえることも、この学科のいいところだと感じています。また、実験やフィールドワークの結果は、必要な文献を調べて納得のいくレポートにまとめ発表などを行います。自ら疑問点や問題点を発見し、自ら考え、答えを導きだせる力を養えることは、社会に出てどんな分野の職業人となっても役立つと思います。

TIPS 自然科学科の学び

実験科目や野外実習科目を通じて、野外調査、機器分析、データ解析などの技能を修得します。また、教員や学芸員、出版・放送人として、科学的なことを分かりやすく説明する能力を養います。

03

自然科学科の体験学習って?

実際に現地へ足を運び
調べる、協力することで学びが深まります。

自然科学に興味があったので、大学では自分の目で見て多くのことを学びたいと思い、フィールドワークの盛んなこの学科を選びました。これまでに植物学や動物学、地質学などの野外実習に参加し、スコットランドや伊豆大島、ニュージーランドでのフィールドワークを体験しました。実習は、現地での調査テーマを自分で決めることから始まります。スコットランドでは、氷河性堆積物の分析、伊豆大島では各時代の噴火の火山岩を採取してその性質の違いをレポート。先生方は、それぞれの学生に合わせて時に優しく、時に厳しく指導してくださいます。私の場合は、大学院に進学して研究者になりたいという目標を見据えて、特に厳しい指摘やアドバイスをいただいています。こうした親身な指導も、少人数の学科ならではの良さだと思っています。

TIPS フィールドワークと微生物・古生物分野の充実

体験型学習として海外(スコットランド等)でのフィールドワーク、学生から人気の高い微生物・古生物分野を充実させます。

04

自然科学科では何を研究しているの?

さまざまな領域を学んで
自分が本当に興味あることに辿りつきました。

大学進学を考える時点で、理系ではあるけれど自分の興味がどこにあるのかわからない、という人は多いと思います。私も数学なのか理科なのか決めかねていたので、まずその両方の基礎を学んだ後、専門分野を選択できる自然科学科を選びました。その結果、地学も数学も面白くなり、3年次の研究室選びでは大いに迷いました。先生とも相談して微分幾何学研究室へ。私の学年は学生が1人。物理分野にも詳しい先生と1対1という贅沢なゼミです。現在は電気回路をグラフで簡略化するグラフ理論について卒業研究に取り組んでいます。この学科は自然科学、数学と研究領域が広く、それぞれの学生が自分の興味ある分野の研究に取り組めます。香りの成分の研究やキノコの胞子の研究、岩石の研究など他の研究室の友人たちとの情報交換も楽しく、刺激の多い毎日です。

TIPS 自然科学科の研究分野〈6領域〉

自然:地球の歴史、生物の進化、生命の化学、分子の科学
数理:理論物理学、数学

自然科学科

自然科学科の就職について

就職率
求人企業件数
業種別就職状況
目指せる資格

中学校教諭一種免許状(数学・理科)/高等学校教諭一種免許状(数学・理科)/学芸員

自然科学科の就職について

平成26年度 自然科学科卒業
公立中学理科教員
小橋 沙紀さん

中学の頃から、将来は中学校の教員になりたいと思っていたことから、物理・化学・生物・地学の幅広い分野を学び、幅広い知識を得ることのできる自然科学科で、教職課程を履修しました。夢が叶い、現在は川崎市立の中学校で理科を担当し、「理科って楽しい!もっと学びたい!」と生徒たちが思える授業を目指して、日々勉強と実践の毎日を過ごしています。この仕事の一番の楽しみは、生徒の成長を実感できたときです。困難を乗り越え、達成感で満たされた生徒の笑顔を見ることのできたときは、先生になって良かったと心から思えます。大学時代に取り組んだ実験やフィールドワークの経験が、実験の授業や自然教室などの行事でとても役に立っています。また、卒業研究では、レーザーを用いて目に見えない粒子を調べる研究を行い、実験データを読み解く楽しさを実感しました。生徒たちにもさまざまな現象や結果をつなぎ合わせることで見えてくる理科の楽しさを伝えたいと思っています。

平成28年度 自然科学科卒業
株式会社 アワーズ(白浜アドベンチャーワールド)
渡邉 康介さん

私は、『人間と動物と自然とのふれあい』を謳うアドベンチャーワールドの統轄部総務課で、スタッフを支える仕事に就いています。普段の業務は、お客様の電話対応を中心に、各部署の書類をまとめたり、アルバイトの管理など多岐にわたります。また、夏休み期間は、パレードやショーにも動物たちと一緒に出演しました。主に裏方の仕事ですが、お客様のお問い合わせに、膨大な園内情報の中から適切な答えを伝えることの難しさとやりがいを痛感しています。学生時代にさまざまな場所でのフィールドワークで、専門家である先生方から物事の観察の仕方、広い視野での考え方を教えていただいたことが、社会に出た今、とても役に立っていると感じています。受験生のみなさん、自然科学科は、私のように入学時点で何をやりたいのか決まっていない人も、入ってから好きなものに出会える機会がたくさんある学科です。アクティブにいろいろなことにチャレンジしてください。

科学と社会の架け橋となる人材を
体験的学習を通して育成します。

科学技術が高度に細分化した現代では、一般の人々にとっても、専門家の間でも、科学的な内容が伝わらない状況が生まれています。バランスの取れた自然理解とそれに基づく社会的良識を持つ職業人は、これからの社会においてますます多くの場所で求められることと思います。このような状況を踏まえ、自然科学科では、自然科学全般を体系的に理解し、科学と人間の歴史を熟知したうえで、科学的な内容をわかりやすく伝えることのできる人材を育成することを目標としています。数学、物理学、化学、生物学、地学を幅広く学ぶことで、入学時には知る機会のなかった分野の魅力に触れることができ、また、実験や野外調査を通して自然界に存在する分野を横断した問題に取り組むことができます。
学科の雰囲気は、実験や野外調査等で、共に行動する時間が多いため、学生間、学生と教員との交流が盛んで、学びを楽しむ空気にあふれています。自分が好きなことを学ぶ時間の中で成長し、そして学問に取り組んだ経験を生かして社会に参加し貢献していく、自然科学科生には、そのように歩んでもらいたいと願っています。

自然科学科 微分幾何学研究室 橋本 義武 教授

※2016年10月時点での内容です。